30代後半からの不妊治療(3)
こんにちは。すえぞうです。
今回も不妊治療のお話。前回の続きです。
今後の治療方針は?
前回、初回面談から顕微授精を勧められた我々は、まず今後の方針についてどうするのか夫婦で話し合いました。
我々が不妊治療の方針を検討するにあたり、まず検討したのは不妊治療のどのステップから始めるかです。
そこで、今回はまず、不妊治療のステップアップ療法について簡単にご説明したいと思います。
不妊治療のステップアップについて
不妊治療には大きく分けて以下の4段階のステップがあると言われています。
- タイミング法
- 人工授精(AIH)
- 体外受精
- 顕微授精
それぞれのステップの概要は以下の通りです。
①タイミング法
タイミング法とは基礎体温などにより排卵日を予想した上で夫婦関係をもち妊娠する治療法です。排卵周期は基礎体温やホルモンの量、超音波検査による卵胞の大きさなどをみてタイミングを指導します。
月経終了⇒卵胞が徐々に大きくなる⇒排卵という流れの中で、排卵直後にタイミングよく精子が待ち受けていると受精の可能性が高いらしいです。一般的には5周期行っても結果がでない場合は次のステップへの移行が検討されるようです。
(メリット)
・最も自然な不妊治療法で体への負担がない
・費用も高額でない
(デメリット)
・決められたタイミングでセックスするのは夫婦ともにストレスになる
②人工授精(AIH)
人工授精(AIH)とは排卵日にあわせて精子を採取し人工的に子宮の中へ精子をおくる方法です。
具体的には夫がマスターベーションで採取した精子を遠心分離機にかけて洗浄、濃縮し選ばれた精子を排卵日に合わせ子宮内部に注入する治療法です。簡単にいうと、子宮までの到達距離を縮めるためのお手伝いです・・・
タイミング法で妊娠にいたらない場合のステップアップにAIHを選択される夫婦が多いようです。単に精子を送る手伝いをするだけなので「受精」ではなく「授精」と表記されるらしいです。
おりものの状態が良くなく、子宮の中にうまく精子をとりこめない方や、精子の運動率が低い場合などに有効で、妊娠する確率は10%程度といわれています。
(メリット)
・比較的容易に出来る治療法であり、ある程度の妊娠率を確保できるので繰り返し治療しやすい
・スピーディーに行え、ほとんど痛みのない治療である
(デメリット)
・自由診療なので保険は使えない
・排卵誘発剤を使う場合、多胎やOHSS(卵巣過剰刺激症候群)になりやすい
③体外受精及び④顕微授精
卵子をとりだして受精させ、受精卵を子宮に戻す方法です。
具体的には、
排卵誘発剤の内服薬や注射を行い複数の卵子を体外に取り出す⇒卵子と精子を培養容器内で受精させる⇒受精卵を子宮に移植
という流れで進みます。対外受精と顕微授精の違いは受精方法のみで、対外受精が卵子に精子をふりかけるだけなのに対し、顕微授精は一匹の精子を1個の卵子につきさして受精させます。
AIH後のステップアップや、卵管機能がよくない場合、または精子に問題がある場合に体外受精が行われるようです。クリニックによっては、不妊の症状がみられた時点で最初から対外受精を勧めるところもあります。
妊娠率は平均で25%、医療費は保険がきかない為20万~50万程度と高額です。顕微受精の場合は5万程度プラスされます。
(メリット)
・卵子と精子が確実に出会うため人工授精より妊娠率は高め
(デメリット)
・体に負担がかかる
・保険がきかず高額
すえぞうと奥さんの決断
上のようなステップがある中で、我々が当初考えたステップは最初から対外受精に挑むというものでした。。理由は、
- 夫婦ともに高齢で時間がない
- Aクリニックの診断で二人とも子供ができにくい(作りにくい)体質(かもしれない・・・)と判明した
ためですが、まずは転院予定のクリニックのセミナーから参加してみるということになりました。
不妊治療セミナーについて
やることが決まれば、あとは行動あるのみということで、まずは転院予定だった新宿の有名クリニック(以後、Bクリニックといいます)の初診予約をとり、Bクリニックの系列クリニックが行っているセミナーに参加することにしました。
参加したセミナーの内容は、対外受精を奨励?し、ステップアップ療法の弊害を説明するものでした。。
このクリニックの持論では、ステップアップを続けるうちに貴重な時間(1-2年)を無駄にするうえ、様々な薬を投与することで卵子や女性の体に大きく影響し子供が更にできにくい体質になる可能性があるというものでした。
このセミナーを受講したことで、「対外受精からスタートする」という我々の方針が、ほぼほぼ固まったといえます。。。
因みにセミナーの最後で↓の書籍をいただきました。。(もうどこに転院したかお分かりになるかと思いますが・・(笑))
不妊治療の知識を得るにはとても参考になる本かと思いますので、ご興味がある方はご購入されるのもよいかと思います。